〈命を救う数字と言葉 - 004〉
マイナス200キロカロリー
急激なダイエットは危険
減量したいという人は、急激にカロリー量を減らさないことだ。歌手の西城秀樹さんが水分を摂らず、1食400キロカロリー、つまり1日3食食べても1200キロカロリーというかなり無理なダイエットをしたため、血液の循環に異変が起きてしまったのかもしれない、脳梗塞で倒れたことがあった。
糖尿病になり悪化すると食事制限をしなくてはいけない。体重60キロの人の場合、労働力の違いで1日1200キロカロリーから1800キロカロリーに抑えられる。
西城さんのケースは労働量の少ない糖尿病患者のカロリー量でしかなかった。問題は糖尿病食は栄養的にはバランスがとれていて、だから女性がダイエットするのなら、しばらくは糖尿病食を食べるといいと思うほどなのだが、西城さんの場合は偏っていたのではないか。それにしても働き盛りの健康な男性の摂るカロリー量としては少なすぎる。
身体を動かす商売だから、それまではたくさん食べていたのではないか。結婚したばかりで奥さんの手料理に舌鼓をうっていたかもしれない。おそらく1日2300キロカロリーをオーバーしていたのだろう。それが急に半分に減らしたのだから、よく続けられたものだと思う。さすがに歌手として成功した人、根性は人並み以上、5キロも痩せた。
でも痩せたのは病気になる兆候だった。日本肥満学会では月に1キロほど減らすことが身体に無理なくできる減量法だとしている。そのぐらいが適当ではないか。
月に1キロ減らすためには人によって違うが、だいたい1日2000キロカロリー以上とっている人は 、200キロカロリー程度減らせば達成できる。昼食をハンバーガー定食など脂っこいものから和定食(てんぷら定食は除く)に入れ替えれば達成出来るのだから ちょっとした決意があればいい。