〈命を救う数字と言葉 - 005〉
3人に1人
肥満人口激増中?
平均身長は、これからは伸びないだろうとの予測がある。ここ何年か、男性の場合は172センチなのだが今10歳以下の男の子が成人した時も 同じくらいだろうというのだ。20世紀は栄養面で、とても豊かになった時期で、だから身長が伸びた。日本人の場合、100年間で10センチも伸びた という。
でも、最近は、栄養面での改善というものではなく、身長の伸びにならないというのだ。 それなのに、食べてばかりいたらどうなるか、横に伸びることになり肥満が増えていくことになる。現状でも3人に1人は肥満化していて20歳代の若い人だと 4人に1人の割合。
一方、終戦の時に小学校卒業で、やはり飢えと、高度成長期のグルマン体験をした70歳以上の人たちも、4人に1人の割合になっている そうだ。ただ、何を肥満とするかで、この割合は変わってくるだろう。
肥満かどうかは最近はBMI(肥満度指数)値で測ることになっている。体重÷身長÷身長で計算する。企業健診などの結果表にも必ず記入されるようになった。 WHO(世界保健機構)によると、18.5から25が正常値、30未満が肥満前段階、30以上を肥満としている。欧米人は2,3割30を超えているとか。しかし 日本肥満学会は日本人の場合、30以上は2,3%しかいなかったという理由で、25以上を肥満ということにしてしまった。 どうも肥満人口を増やしたいらしい。
例えば、身長160センチ、体重69キロだと、見た目はせいぜい小太りだが、BMI指数は27で、日本の基準だと立派な肥満になってしまう。しかし、免疫力があるかないかの観点からすれば、多少太り気味の方がよく、WHOの基準通り「肥満前段階」でいいのではないか。本当は3人に1人も肥満はいないのだ。