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〈命を救う数字と言葉 - 008〉

30%以上

重度肥満(体脂肪率30%超)


 BMI値30未満までは肥満前段階だからといって安心してはいけない。十分に警戒域で、油断しているとすぐに30を超えてしまうだろう。また肝心な事は、30未満だったとしても、中性脂肪がけっこうついていたら、肥満状態と変わらないということだ。

 人間にとって脂肪分は、糖やタンパク質と合わせて絶対に必要なエネルギー源だ。しかし、必要以上に摂取すると、中性脂肪となり体内に蓄えられ、肥満の元凶になる。

 だからほんとうは体重の増減よりも、中性脂肪の度合い、体脂肪率を測り、それが多いか少ないかで、肥満かどうかを判断しなければいけない。

 ところが体脂肪率を正確に計測するのは、かなり大がかりな機械を使わなくてはならず、健康診断などの場では測定が難しかったので、WHOは、体重と身長の関係で見るBMI値を使うことに決めたいという経緯がある。

 しかし、最近になって、簡易に測れる器械が開発されてきた。精確ではないかもしれないが、十分な目安にはなる。

 日本肥満学会では、男性は、体脂肪率20%以上を軽肥満度、25%以上を中等肥満、30%以上を重度肥満としている。女性は、15歳以上と未満に分けて、15歳以上では、30%以上、35%以上、40%以上を、15歳未満では25%、30%、35%以上をそれぞれ軽度、中等、重度としている。

 以前、びっくりしたのは、アメリカのブッシュ大統領の体脂肪率だった。14.5%。これはプロのスポーツ選手なみだ。たとえば西武ライオンズ時代の松坂選手は、身体を絞ってやっと15%だったという。ブッシュ大統領の強気政策は体脂肪率からくる自信に支えられているのかもしれない。

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